ニセ広告による詐欺事件は、フェイスブックやインスタグラムにおいて有名人や投資専門家を名乗るものが投資を呼びかけるニセ広告による詐欺被害事件です。
2023年半ばから急激に増えてきたSNS型投資被害といわれる新しい被害類型です。
警察庁の発表によると2023年の1年間でSNS型投資詐欺事件の認知件数が2271件、被害額が277億円となっています。1件当りの被害額は1200万円と高額であることが特徴です。
フェイスブック等のSNSでは、利用者は無料でネット交流サービスを利用でき、サービス提供者は広告の掲載料をその収入源とするというビジネスモデルを採用しており、これによりMeta社は、年間17兆円という一国の国家予算に匹敵するような広告料収入を得ています。
しかし、フェイスブックでは、従来のようなアナログな手法での広告審査は行われず、広告審査を回避した詐欺広告が大量に掲載されることにより、詐欺被害を助長させることにつながっています。
私たちは、Meta社に対する訴訟を通じて、被害者の救済を図るとともに、Meta社が社会的責任を自覚し、リスク回避措置やリスク負担のあり方を真摯に検討し、利用者が安心してSNSを利用できるような社会となってほしいと願っています。
ニセ広告被害者弁護団 団長 国 府 泰 道